一般財団法人 小野田記念財団

お問い合わせ

さまざまな野外活動を通し、総合的な青少年育成を行います。

お寄せいただいた読書感想文

「わが回想のルバング島」を読んで
 私は人生での苦境に立たされていると感じたことが今までに何度かありました。その度に落ち込み、時に投げやりになり、自分のしてきたことは無意味だったのではないかと自分のしてきたことを後悔することがよくありました。小野田さんも苦境に立たされた人です。それも、普通に生きていれば、まず知りえないような大変な境遇です。しかし、小野田さんの書籍を読んで感じたのは悔いではなく、全力で以て自分の使命を果たそうとした熱意でした。

 物事の結果だけを見れば、小野田さんは仲間を失い、終戦も知らずに三十年間も戦闘を続けた。しかし、小野田さんが彼の上官から任を解かれた後、フィリピンの大統領やルバング島の住人たちから何故敬意を示されたのか。それは他人にも自分にも恥じない生き方をしてきたからだと思います。小野田さんは生きて自分の使命を果たすために島の人たちから物を奪うことはあっても、女性や子供には危害を加えることはなかったそうです。絶望的な状況に置かれても自暴自棄にならずに、戦時であっても仁の心を忘れずに生きていたのです。

 私はそのような人間としての矜持を失わず、自分の使命を果たすために全力で戦った姿に、畏敬の念を抱きました。大切なことは物事の結果だけでは無く、自分が苦境に置かれた時でも一生懸命に努力すること、誰にも恥じないような振る舞いをすること、そうしたことが大切なのだと知りました。

 私は小野田さんの本を読んで、苦境において投げやりになってしまい、自暴自棄になる自分を改めて認識し、襟を正す思いを感じました。それと共に、私も自分がやることに全力で取り組み、悔いを残さないようにしたいと奮起を促されました。例え極限状態であっても、人として大切なことを忘れずに使命を果たそうとした小野田さんの熱意と誇りを、自分が生きる上での指針としていきたいと思っています。

仙台市在住 女性26歳 A・Hさん

»書籍紹介に戻る

上記は当財団スタッフに寄せられた読書感想文です。
個人情報に関わるため、お名前をイニシャルとさせていただきました。
※ご質問や不明な点につきましては、気軽に事務局までお問い合わせください。

お問い合わせ先

《一般財団法人 小野田記念財団》

980-0022 宮城県仙台市青葉区五橋1丁目6-3 五橋ビル7F WORLDOFFICE
TEL. 022-281-8228 (留守番電話対応の場合があります)
お問合せフォーム よりお気軽にお問い合わせください。

《塙町自然塾キャンプ場》

〒963-5522 福島県東白川郡塙町大字片貝字長久木先364

小野田寛郎の活動

小野田寛郎翁を偲ぶ写真展

小野田寛郎関連作品

NHK ETV特集

1974年、ルバング島に残留していた小野田寛郎元少尉が帰還した。舞台裏で日本とフィリピン両政府が極秘に続けていた外交交渉を新発見の資料と証言で明らかにする...

中村獅童さん主演ドラマ

1974年3月、ルバング島での30年に及ぶ諜報活動を終え、陸軍少尉・小野田寛郎は祖国日本に帰還した。終戦から30年を経ての生還。きっかけは、後にヒマラヤで雪男を追いかけ遭難死した冒険家・鈴木紀夫との出...
ページのトップへ戻る